ドイツの名門ハイエンドオーディオメーカー、MBL Akustikgeräteは、同社の事業が中国の宝飾品大手Chow Tai Seng(周大生)社の新子会社であるMBL International GmbHに買収されたことを発表しました。この取引により、MBLの長期的な将来が確保され、現在進行中であった破産手続きの解決に向けた重要な一歩となるとしています。
経営陣とブランドは維持
今回の買収後も、MBLの経営陣に変更はなく、Christian Hermeling氏が引き続きCEOを務めます。ブランドの哲学、製品開発、そしてドイツ・ベルリン郊外のエーバースヴァルデにある自社工場での生産体制も維持されるとのことです。
MBLは、独自の無指向性スピーカー「Radialstrahler」シリーズで世界的に知られており、その革新的な技術と妥協のないサウンドクオリティで、40年以上にわたりハイエンドオーディオ市場で確固たる地位を築いてきました。
新たな資本による安定と成長へ
CEOのChristian Hermeling氏は、「新しいオーナーは、MBLの独自性とクラフトマンシップを高く評価しており、ブランドの価値を維持・発展させるための強力なパートナーです。この新たな章の始まりに興奮しています」と述べています。
新たな資本を得たことで、MBLは経営基盤を安定させ、研究開発や市場拡大への投資を加速させることが可能になります。ドイツのクラフトマンシップと革新的な技術が、今後も世界のオーディオファイルに届けられることになりそうです。