スイスの老舗オーディオブランドRevoxが、プレミアムブランクカセットテープ「Grandmaster Audio Cassette」シリーズを発売した。カセット復興の流れの中、同社がプレミアムセグメントで本格参入する製品となる。
カセット復興への本格参入
今年9月、RevoxはNational Audio Companyとの協業や、欧州でのテープ製造再開を発表していた。今回のGrandmasterシリーズは、その戦略の第一弾となる製品だ。
現代の音楽シーンが混沌とする中、同社はよりシンプルで安定した、紛れもなくアナログな体験を提供することを目指しているという。
専用開発のType I Ferroテープ
Grandmasterシリーズには、Revox専用に新開発されたType I Ferro（ノーマルポジション）テープが採用されている。ノーマルポジション設定のカセットデッキであれば、どの機種でも一貫した録音結果が得られるよう設計されている。
C60（片面30分、計60分）とC90（片面45分、計90分）の2種類をラインナップ。
現代的な改良を施したシェル設計
テープを収めるシェルには、安定性と耐久性を考慮したカスタム設計のネジ固定式構造を採用。従来のカセットテープでは、誤消去防止のためにツメを折る必要があったが、Grandmasterでは再利用可能なロック機構を搭載しており、何度でも録音・上書きが可能だ。
充実した付属品
各カセットには、トリプルJカード（曲目記入用のカード3枚分のスペース）、透明スナップケース、ラベル用シール2枚が付属。録音内容の記録や整理がしやすい仕様となっている。
価格（欧州価格）
C60
- 5枚パック: €45
- 10枚パック: €79
C90
- 5枚パック: €50
- 10枚パック: €89
※日本での販売価格は未発表
製造・発売
- 製造: ドイツ・Villingen工場
- 発売: 発売中（欧州）
プレミアムブランクテープ市場において、Revoxブランドの参入は注目に値する。カセット愛好家やテープ録音に回帰するユーザーにとって、新たな選択肢となりそうだ。