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【新製品】Focal & Naim、火山の名を冠したワイヤレススピーカー「Mu-so Hekla」発表 — Dolby Atmos対応で€3,300

【新製品】Focal & Naim、火山の名を冠したワイヤレススピーカー「Mu-so Hekla」発表 — Dolby Atmos対応で€3,300

2025/11/17 公開
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Focal

Focalは2025年11月10日、韓国・ソウルにおいてNaim Audioとの協業による新しいワイヤレススピーカーシステム「Mu-so Hekla」を発表した。アイスランドの火山Heklaにちなんで命名された本機は、Focalの音響設計とNaimのデジタル・アンプ技術を統合した初のコラボレーションモデルで、ホームシネマとHi-Fiオーディオの境界を曖昧にする意欲的な製品となっている。

フランスの音響設計×英国のデジタル技術

Mu-so Heklaは、Focalが初めてブランド名を前面に掲げたMu-soシリーズの最新作だ。従来のMu-soシリーズはNaim Audioブランドで展開されてきたが、今回Focalが主導することで、同社が培ってきたスピーカー設計の知見が全面的に投入されている。

本機の中核を成すのは15基のスピーカードライバーと660Wのクラス Dアンプだ。40㎡までの空間に対応する出力を持ち、Dolby Atmos技術により3次元音場を再現する。Focalは「シネマティックなスケールを居住空間にもたらす」とし、映画、音楽、ゲームのあらゆるコンテンツで「息を呑むような空間オーディオ」を実現すると主張している。

Focal Mu-so Hekla ワイヤレススピーカーシステム

筐体はアノダイズド・アルミニウムで構成され、ペリフォレーション加工(穴あき)のメタルグリルで覆われている。Focalはこのデザインを「洗練と生の出力の融合」と表現し、火山の自然な力に喩えている。

インテリジェントなルーム適応

Mu-so Heklaの特徴的な機能の一つが、独自のルームキャリブレーション技術だ。設置環境に応じて自動的に音響バランスを調整し、「Excellence Made Simple(卓越性をシンプルに)」という設計哲学を体現する。

Focal Mu-so Hekla ドライバー構成とデザイン

接続性も充実している。HDMI eARC、光デジタル(TOSLINK)、RCA入力を装備し、サブウーファー出力も備える。テレビの下に設置してホームシアターとして機能するだけでなく、スタンドアロンの音楽再生システムとしても利用できる設計だ。

ワイヤレス接続はAirPlay、Google Cast、Bluetoothに対応。ネットワークはWi-FiまたはEthernetで接続可能だ。操作はFocal & Naimアプリ、音声アシスタント、スマートウォッチ、ホームオートメーションシステムなど、多様な方法に対応している。

価格と発売時期

Mu-so Heklaの価格は€3,300 | US\$3,600 | £3,000に設定されている。2025年11月時点では韓国と中国で先行発売されており、グローバル展開は2026年第1四半期を予定している。

Focalによれば、CES 2026(ラスベガス)およびISE 2026(バルセロナ)での展示が確定しており、実機を体験できる機会が設けられる。販売はFocal Powered by Naimの正規販売店ネットワークを通じて行われる。

参考リンク / 出典